2019年12月5日のブログの続編です。

秋合宿2019 in 沖縄〈ICT虎の穴 5th〉の2日目についてザックリと紹介します。
2日目の内容
Samが担当したのは、1日目と同じく金森 克浩さんと一緒に視線入力コースです。

1日目の復習を兼ねて、Tobiiのドライバでキャリブレーションすることからスタート。
その後、視線マウスアプリmiyasuku EyeConLT2を起動してマウスポインターを視線で動かす練習と設定方法について紹介しました。
視線操作設定Window
その際、視線入力用の知育アプリSensory Eye-FXを試してもらいました。

Sensory Eye-FX121

miyasuku EyeConLT2は、マウスポインターを視線で動かして注視することによって左クリックができる機能がありますが、ドラッグ・右クリック・ダブルクリックをするにはmiyasuku EyeConMouseが必要になりますので、その紹介をして操作方法を演習してもらいました。

miyasuku EyeConLT2については、2019年9月17日のブログ視線マウスアプリmiyasuku EyeConLT2は細かい設定ができますを参考にしてください。

また、1日目に演習したEyeMoT 3Dシリーズには、オンラインで対戦することができるゲームアプリもありますので、その中の一つEyeMoT 3DX【対戦ぬりえ】を試してもらいました。
EyeMoT 3DXスクラッチオンラインゲームをする受講者
昼食休憩をはさんだ後、固定具を利用したフィッティングの実際をデモした後、受講者に支援者役と当事者役になってもらい、ポータブルセットを用いたフィッティングの演習をしてもらいました。
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ポータブルセットを使ったフィッティング
さらに、miyasukuスタンドを用いたフィッティングの演習をしてもらいました。
その際、現地スタッフの澤岻 圭祐さんと伊佐 真一さんに子ども役になってもらい、車いすに座った状態でのフィッティングを練習しました。
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miyasukuスタンドを使ったフィッティング
1日目の夕食/懇親会の時、複数の参加者から「自分が参加していないコースの内容にも興味があるので、担当の講師からお話や機器等の紹介をしてもらいたい。」というリクエストが寄せられましたので、2日目の午後は各講師から担当したコースの内容やそれに伴う奥義ネタを話すことに...

金森 克浩さんの話題提供タイムでは、SMA当事者であるTAさんに滋賀県からビデオ通話で登場してもらいました。
TAさんは、レッツ・チャット、iPad、Windowsパソコンを目的に応じて使い分けておられるICT活用の達人です。
レッツ・チャットとiPadにはPPSスイッチで入力し、Windowsパソコンにはmiyasuku EyeConSWと視線追跡装置Tobii Eye Tracker 4Cで視線入力しておられます。

ビデオ通話越しにレッツ・チャットで自己紹介をしてもらった後、各機器を操作している様子を紹介していただき、AIスピーカーで環境制御している様子を披露していただきました。
金森さんの話にライブ出演してくれた田中あかりさん
Samの話題提供では、参加者全員がiPadを持参しておられましたので(視線入力コースの方もiPad持参でメモをとったり映像で記録しておられました)、パソコンでもiPadでも利用できるWebアプリGingerTiger.netを紹介して、いくつかの知育アプリを試してもらいました。

新谷 洋介さんからは、聴覚障害のある子どもたちへのICT活用の実際を、韓 星民さんからは、視覚障害のある子どもたちへのICT活用の実際を紹介していただきました。
新谷さんの話題提供
主にタブレットコースを担当していただいた高松 崇さんと小川 修史さんの話題提供タイムは、コミュニケーションに困難さのある子どもたちへのiCT活用について二人組でのトークショー。
軽妙なやり取りはまるで吉本芸人の漫才を見ているようでしたが、「子どもたちの特性を活かそう」という発想の話は魅力的でグイグイ引き込まれます。
小川さんと高松さんによるトークショー
小川 修史さんの「記憶をメモに残す」ためにiPhone/iPadの音声アシスタント機能Siriを使うワザ(Hey Siriと呼びかけてから音声で必要なアプリに入力する)は目からウロコのアイディアで参考になりました。

高松 崇さんがサポートしている京都市の小学生はADHDがあり、授業中に教室をウロウロするので担任教師が困っているという話題。
「教師が困っている以上に子どもが困っている。その子どもも学びたがっている。」という視点をもつことの大切さと、その行動を周囲の人たちに認めてもらうためにどのようにしたら良いかということを考えるのが教育のプロであるという耳の痛い話題でしたが、その子の特性(授業中に教室をウロウロする)に着目して、板書してる友達のノートを机間巡視しながらiPadで撮って先生に見せるという係に任命したところ、授業の内容をいつの間にか理解し、学習が遅れている友達に気づいて「先生!この子困っているよ」と画像を見せながら教えてくれて友達から感謝されるようになったという事例を紹介してくださいました。
講師陣の紹介
現地スタッフの紹介
一泊二日で外出無し観光無しというハードスケジュールの秋合宿2019 in 沖縄〈ICT虎の穴 5th〉でしたが、参加された皆さんにとって実りのある二日間だったのではないかと思っています。
ホテル内の案内掲示
ユインチホテル外観
この場を借りて、参加されたすべての皆さんに感謝申し上げます。

なお、ICT虎の穴は来年以降スタイルを変えて実施されるようです。
詳細が分かれば、またお知らせしたいと思っています。