Sam's e-AT Lab

障害による困難さのある子どもたちの学習や生活を豊かにするためのe-AT(electronic Assistive Technology=電子的支援技術)に関する話題

カテゴリ: 特別支援教育

公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会さんから標記の研修案内が届きました。

以下、主催者からの案内を以下に引用します。


【趣旨】
公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会は、平成20年度からボランティア団体等と協力して小中学校の発達障害など読みの困難がある児童生徒にデイジー教科書を製作・提供を行っています。
当初80名だった利用者は、平成29年度末は 8千名を越え、本年度は1万人を超える見込みで急速に普及しつつあります。
また、平成26年度からは、文部科学省の音声教材の効率的な製作方法等に関する調査研究事業として、デイジー教科書製作の効率化に取り組み、製作基準を整備するとともに教科書数を拡充し、平成30年12月現在では360冊を越え、検定教科書の約8割を提供しています。
本報告会では、デイジー教科書提供事業についてその取り組みと現状についての報告を行い、読みの困難 のある児童生徒へのデイジー教科書を活用した ICT 支援の実践、導入について、特別支援教育の専門家の視点、デイジー利用者の視点、入試への展望、などそれぞれの立場から有効な事例をご報告していただき、そこから得られた成果や課題を学び、今後のデイジー教科書のあり方と普及について考えます。

【日時】
平成31年2月24日(日) 13:30~17:00

【会場】
戸山サンライズ 大会議室

【定員】
140名(定員になり次第締め切ります。)

【参加費】
無料

【情報保障】
要約筆記あり。
希望に応じて手話通訳・ヒアリングループを用意。

【お問い合わせ】
公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
TEL:03-5273-0796
FAX:03-5273-0615
e-mail: daisy_c@dinf.ne.jp

【プログラム(予定)】
12:30-13:30 デイジー教科書、機器展示
13:30 開会挨拶
13:35-14:00 デイジー教科書の利用申請状況報告〜西澤 達夫(日本障害者リハビリテーション協会 参与)
14:00-14:45 デイジー教材の導入・活用について〜金森 裕治(大阪教育大学 特別支援教育講座 特任教授)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:45 デイジーユーザー大学生からの提言〜小澤 彩果(立命館大学情報理工学部 学生)
15:45:16:30 センター試験及び「新テスト」における受験配慮でのIT活用 〜南谷 和範(大学入試センター 試験基盤設計研究部門 准教授)
16:30-17:00 質疑応答
17:00 閉会

参加申し込みは、下記こくちーずプロからどうぞ。
 ↓ ↓ ↓
https://kokucheese.com/event/index/550044/
メモをとる人
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2016年4月施行の「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(通称、「障害者差別解消法」)により、一人ひとりの困りごとに合わせた【合理的配慮】の提供が行政・事業者に義務化されました。

【合理的配慮】とは、障害のある人が障害のない人と平等に人権を享受し行使できるよう、一人ひとりの特徴や場面に応じて発生する障害・困難さを取り除くための、個別の調整や変更のことです。

Samは仕事がら小中学校からの要請によって、通常の学級や特別支援学級に在籍している児童生徒のうち、発達障害や肢体不自由があるために読み書きで困っている児童生徒へのICT活用に関する相談を受け、対応することがあります。

数年前から特別支援学級や通級指導教室の教員向けに研修を依頼され、具体的な活用方法を紹介してきましたので、そういう教員には理解が広まってきていますが、通常の学級を担当している教員への理解が進んでいないのが現状です。
相談・支援の依頼を受けた通常の学級に訪問し、該当する児童生徒の学習場面を参観し、持参したICT機器を試してもらうと、ほとんどの児童生徒が「これがあれば勉強しやすくなる」と喜んでくれるのですが、授業への導入が進みません。

その理由として、通常の学級を担当している教員が「〇〇さんだけ特別扱いはできない」「他の子に対して不公平になる」と考えているからなのです。

なんとか理解をしてもらいたいと日々考えているのですが、先日Facebook経由で発達障害のある小中高生向け 放課後等デイサービスTEENSさんが【図表でわかる!】発達障害 × 合理的配慮 |「タブレットの利用はズルい」? 合理的配慮を”不平等”だと感じる人へという記事を書かれていることを知りました。

以下、TEENSさんの許諾を得ましたので、その内容を引用します。



合理的配慮という考え方は、日本では2016年4月に「障害者差別解消法」が施行されたことにより急速に広まりました。

しかし、今でも「合理的配慮は不平等である」と考える人は残念ながらたくさんいます。

そして、学校の先生だったり職場の上司だったり…本来であれば合理的配慮について相談したい相手が、そういった考えであるという状況も往々にしてあるでしょう。

例えば、ディスレクシア(読み書き障害)のある子のためのタブレット使用について。現在、たくさんの活用事例が報告されている一方で、「●●さんだけ特別扱いはできない」「他の子に対して不公平になる」といった理由をあげながら学校での使用が認められない例も少なくありません。

では、なぜこのような解釈のズレが生じるのでしょうか?

その理由のひとつに、合理的配慮を行うことで「結果が左右される」 = 「有利な状態になる」、という誤解が生じていることがあげられるでしょう。

合理的配慮とは、同じ土俵でチャレンジするためのサポートの形であり、えこひいきをしたりルールを変えることが趣旨ではありません。

例えば「野球の試合を観て感想を言いましょう」という課題がでたとします。

この時試されるのは「試合状況を把握した上で自分の考えを示せるか」ということです。

そんな中、身長の関係で試合を観ることができない子がいたとしましょう。

その子が感想を言えなかった時に「この子は試合状況を把握したり、自分の考えたことを示せない」と評価してしまってよいでしょうか?

この子ができなかったのはあくまで試合を観ることだけで、課題で評価したいことの本質とは何ら関係がありません。

そのため、きっとこの課題をだした先生も「台に乗って試合を観られるようにしましょう」と伝えるのではないでしょうか。

発達障害の子どもたちへの合理的配慮も、これと全く同じことが言えます。

例えば、ディスレクシア(読み書き障害)の子に対して、「試合を観て感想を書きましょう」という課題がでたとします。

ここでも試したいのは、変わらず「試合状況を把握した上で自分の考えを示せるか」ということです。

このディスレクシアの子は、試合自体を観ることも感想を話すこともできるかもできます。

しかし、文字を書く、ということができないばかりに課題をこなせなかったとしたら、「この子は試合状況を把握したり、自分の考えたことを示せない」と評価することが妥当でしょうか?

この時に、「文字は書けないからパソコンを使って感想をタイピングします」と言ったとします。

これは決して本人の能力が底上げされるわけでも、えこひいきしているわけでもなく、むしろ本来試したい実力を発揮するための手立てだということはご理解いただけると思います。

身長とは異なり、発達障害の子は脳機能に違いから困り感が生じているためその原因を目で見ることができません。

そのため、理解されづらいという側面があります。

一番左の背の低いお子さんが、試合を観るために木箱を2つ使うのをズルいと言う人や木箱を使えば身長が伸びなくなる、と言う人はきっといないでしょう。

同じように、ディスレクシアの子のタブレット使用に対する「●●さんだけ特別扱いはできない」「タブレットを使用しては書字の苦手さが改善できない」という主張には正当性がないことは明らかです。

という解説文と共に載っていたイラストがこれです!
 ↓ ↓ ↓
合理的配慮を説明するイラスト
このイラストは、IISC(interactioninstitute.org / madewithangus.com)のイラストを参考に作成されたそうですが、とても分かりやすいですね。
IISC_EqualityEquity
こういう理解が、読み書きに困難さのある子どもたちの学びにくさを軽減することに繋がってほしいものです。

※当ブログに記事の掲載を承認していただいたTEENSさんに感謝します。
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障害があるために紙の教科書を読むことが難しい児童・生徒のために音声教材を提供している団体であるAccessReading事務局から標記の案内が届きました。
181129AccessReading体験講座
これまで、主に首都圏で開催されることが多かったAccessReading体験講座ですが、今回、長崎大学教育学部石川衣紀准教授の協力を得て、九州・長崎で開催されることになりました。

AccessReading体験講座の案内チラシはコチラ
 ↓ ↓ ↓
案内チラシ(PDF)

以下、体験講座の詳細についてこくちーずから引用します。


【イベント詳細】
AccessReadingは、紙の教科書を読むことが難しい児童・生徒のために、音声教材を提供している団体です。
AccessReadingが提供している音声教材とは、教科書を、PCやタブレットで読み上げさせたり、拡大をしたりしながら学習できるものです。
特別支援に関わる教職員、教員志望の学生、大学院生を対象として開催します。
この体験講座では参加者がPCかiPadを持参して頂き、その上でそれらの活用法を解説します。

【日時】
11月29日(木)18:00〜20:00

【場所】
長崎大学 文教キャンパス 教育学部棟2階22番講義室

【対象者】
特別支援に関わる教職員、教員希望の学生、大学院生など

【内容】
• AccessReadingの概要説明
• パソコンやiPadを使用して教科書や本を読んでみよう (体験講義)
• テクノロジーを利用した児童生徒の事例紹介
• 自由質問会

【持ち物】
iPad または Windows PC
※どうしても準備できない、という方は事務局までメールで連絡をお願いします。

【費用】
無料

【申し込み時の注意】
人数の欄には参加される方全員分の数を入力した上で、参加者全員のお名前を申込フォームの該当欄に御記入して頂くようお願い致します。
申し込みを行いますと、事前アンケートが送られます。
御回答の上御参加下さい。

【主催】
東京大学先端科学技術研究センター AccessReading 事務局

【協力】
長崎大学 教育学部 特別支援教育コース 准教授 石川 衣紀

【お問い合わせ】
東京大学先端科学技術研究センター・人間支援工学分野
〒153-8904 東京都目黒区駒場4-6-1 3号館311号室
E-mail:info@accessreading.org


申し込みはこくちーずからどうぞ

 ↓ ↓ ↓

https://www.kokuchpro.com/event/62787677f0c572e274baf3555ba9288c/


Samの勤務校でも肢体不自由による読み書きに困難さのある子どもがから提供してもらったデジタル化した教科書データを使って学習しています。
 ↓ ↓ ↓
行ってきました!〜文部科学省主催平成30年度音声教材普及推進会議in鹿児島
文部科学省平成30年度音声教材普及推進会議の配布資料が公開

ディスレクシアなどの障害により読み書きに困難さのある児童生徒に関わる教職員、教員希望の学生、大学院生などの方は一度参加してみてはいかがでしょうか。

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2018年10月16日のブログ行ってきました!〜文部科学省主催平成30年度音声教材普及推進会議in鹿児島で紹介した【文部科学省平成30年度音声教材普及推進会議】の配布資料が下記サイトで公開されました。
 ↓ ↓ ↓
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/1410389.htm

音声教材とは、文部科学省のサイトに次のように書かれています。


発達障害等により、通常の検定教科書では一般的に使用される文字や図形等を認識することが困難な児童生徒に向けた教材で、パソコンやタブレット等の端末を活用して学習する教材です。

以下の製作団体がボランティア団体等の協力を得ながら音声教材を製作し、読み書きが困難な児童生徒に無償で提供しています(文部科学省「音声教材の効率的な制作方法等の在り方に関する調査研究」事業)。

日本障害者リハビリテーション協会「マルチメディアデイジー教科書」

東京大学先端科学技術研究センター「Access Reading」

NPO法人エッジ「音声教材BEAM」
 
テストと学習環境のユニバーサルデザイン研究機構「ペンでタッチすると読める音声付教科書」

文部科学省では、通常の教科書で使用されている文字や図形等を認識することが困難な発達障害等がある児童生徒のために作られた音声教材について、各自治体の教育委員会の担当者や当該学校の教職員に対して周知し、普及推進するために音声教材普及推進会議を全国5地区で開催しています。
音声教材普及推進会議02
公開された資料は、①文部科学省担当者による行政説明、②上記4団体による発表、③東京大学先端科学技術研究センターの近藤武夫さんによる講義、④事例発表11件、です。

この中で、③東京大学先端科学技術研究センターの近藤武夫さんが書かれた講義資料学校現場におけるアセスメントとICT利用による読み書き支援【通常学級での学習や入試等の評価につなげる方法】は、とても参考になると思います。
是非ダウンロードしてご覧ください。
近藤武夫さんの資料
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2018年10月16日のブログで紹介したペンでタッチすると読める音声付教科書について問い合わせがありましたので、デモしてもらった動画を編集してYouTubeにアップしました。
 ↓ ↓ ↓
ペンでタッチすると読める音声付教科書のデモ181016
音声付教科書と音声ペン
中学校用音声付教科書
音声付教科書用音声ペン
テストと学習環境のユニバーサルデザイン研究機構 UDLTEが開発したペンでタッチすると読める音声付教科書は通常の教科書と見た目はほぼ同じです。
専用の音声ペンで教科書紙面の文字が書かれている部分をタッチすると、音声ペンから音声が聞こえるという仕組みになっています。
音声ペンにはイヤホンジャックが付いていますので、周囲に遠慮することなく使えそうです。

ペンでタッチすると読める音声付教科書の詳細は、コチラをご覧ください。
↓ ↓ ↓
http://apricot.cis.ibaraki.ac.jp/textbook/about.html

なお、写真および動画のWeb公開については、開発者である茨城大学工学部情報工学科藤芳明生氏の承認を得ています。
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