Sam's e-AT Lab

障害による困難さのある子どもたちの学習や生活を豊かにするためのe-AT(electronic Assistive Technology=電子的支援技術)に関する話題

カテゴリ: Simple Technology

社会福祉法人日本肢体不自由児協会が、主に保護者向けの情報誌として毎年6回発行しているはげみ第386号(令和元年6/7月号)が2019年6月10日に発売されました。

表紙及び巻頭言の「広場」と目次は、コチラからご覧いただけます。
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https://www.nishikyo.or.jp/file.html?path=5-1390-c006-565415d009dfb4dd3e
はげみ386号の表紙
はげみ386号の目次
以下、目次を引用します。


特集 シンプルテクノロジー ~アナログな装置やスイッチ1つの簡単な機器などで活動を広げる~ 

巻頭言(広場)シンプルテクノロジーとは→金森 克浩 p.2

解説1 シンプルテクノロジーとは?→福島 勇 p.4

解説2 身の回りにあるものを活用して簡単に作れるシンプルテクノロジー →杉浦 徹 p.15

実践1 子どもが楽しめる楽器演奏
1 作ってみよう、鳴らしてみよう→川村 龍子 p.22
2 シンプル楽器の活用事例→鹿角 昌希 p.26

実践2 ローテク教材を活用した子どもへの支援→山口 拓哉 p.29

実践3 キッズバリアフリーフェスティバルにおけるシンプルテクノロジー→下元 佳子 p.35

実践4 教材100連発!より→本田 祐介 p.39

実践5 コミュニケーションを豊かにする1スイッチVOCA→太田 直樹 p.43

実践6 「使う人たちとのコラボ」による「ものづくり」〜「遊び心」と「生きる力」〜→山本 肇・山本 淳子 p.49

実践7 77歳の現役女子高生が使うシンプルテクノロジー→菊地 直実 p.54

実践8 うえもん工場長が作るシンプルテクノロジー→坂上 茂 p.60

執筆陣は、我が国のAssistive Technology活用におけるトップランナーばかりです。

僭越ながらSamも〈解説1 シンプルテクノロジーとは?〉というタイトルで11ページに渡って拙文を寄稿させていただきました。

巻頭言は、日本福祉大学教授の金森克浩さんが書かれていて、その最後に次のようなことが書かれています。


さて、前述のような理由から今回の特集では、沢山の方に協力してもらい、さまざまなシンプルテクノロジーのアイデアと実践を紹介しています。

本誌を参考に、皆さんの学校や家庭の状況に合わせてシンプルテクノロジーを実践してみませんか。

大切なのは、子どもの生活が豊かになることです。

そのためには、豊富なアイデアが欠かせません。

「スイッチを押したら音が出る」という機器があったとして、あなたならどんなことを考えるでしょうか?

「挨拶をする」だけではなく「人を呼ぶ」、「声に反応するおもちゃを動かす」などということもあります。

ある学校では、 音楽を流して、椅子取りゲームの進行役をスイッチ1つでやっていたそうです。

シンプルテクノロジーは、使う人によって活かされる場合もつまらないものになってしまう場合もあります。

この特集を読んで、是非豊かな発想を生み出してもらいたいと思います。

シンプルテクノロジーを活用する上で欠かせない考え方だと思います。

興味のある方は、是非ご購入の上お読みください。

なお、購入申し込み&問い合わせは日本肢体不自由児協会の該当ページに書かれているように、下記TEL、FAX、Mailで受け付けているそうです。
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TEL 03-5995-4511
FAX 03-5995-4515
Mail soumu@nishikyo.or.jp
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現任校の玄関には、子どもたちがスイッチ入力で楽しめるSimple Technologyコーナーがあります。

「毎朝、登校してきた子どもたちが楽しめるものを」という思いで同僚のMさんが設置しているもので、月ごとにその内容が変わります。
これは、Samが3年前に再赴任する前からやっていたそうです。

10連休も昨日で終わり、今日から学校にやってくる子どもたちを待っているのはコチラ!
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外付けスイッチでプラレールを動かす
AbleNet社Jelly Bean Switchに入力するとプラレールの電車が動くという仕掛けです。

プラレールの電車にはMabeeeを入れていて、Jelly Bean SwitchMabeeeコントロールアプリを起動したiPadの画面に貼り付けたi+Padタッチャーに接続して動かしています。

さらに、右奥のビルに見立てた箱の中には通過センサーが仕組まれていて、その間を電車が通過するとビルの左に置いてあるStep-by-Step Communicatorから小学生男子による電車のアナウンスが聞こえてくるというオマケつきです。

今朝、子どもたちが登校してくるのが楽しみです(^o^)/
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2019年4月1日のブログアメリカ西海岸にて⑧~Assitive Technologyで人生を切り拓こうとするマイケルさんに会ってきましたで紹介したマイケル山田さんは、自分のデキル動きで入力することが可能なJelly Bean Switch(左手の位置にグーズネック式アームで固定されています)を使って、乾電池で動くオモチャ等の装置や家電品をON/OFFするというSimple Technologyを暮らしの中で活用しておられます。

Samがアメリカ合衆国カリフォルニア州Pasadenaにある山田さんのご自宅を訪問した際、マイケルさんは得意な左手の動きでJelly Bean Switchに入力しておられました。
笑顔で歓迎してくれるマイケル
その日にLos Angelesで開催されたAssistive Technology活用セミナーの個別相談会の際、Jelly Bean Switchなどのプッシュ式スイッチに貼り付けると入力しやすくなるQスイッチ(VOCAやスイッチの上面に貼り付けることで入力操作を助ける部品)を紹介したところ、マイケルさんのお母様である山田香苗さんがソッコーで購入されました!
Qスイッチ
先日、マイケルさんが、Simple Technologyを活用して家庭の中で役割を担っている様子の動画を香苗さんがFacebookで紹介してくださいました。

以下、香苗さんがFacebookに投稿された文章を引用します。


福島先生お勧めのQスイッチは優れものですね!

めっちゃ役立ってます。

垂直に押さえなくても斜めにずれてもオンになるし、咳などして思い切り手が当たっても柔らかいから痛くないし、重宝してます。

マイケルさんのスイッチ入力の様子
肢体不自由のある方々がスイッチに入力する上で支援者が考えなければならないことは、「本人が楽に動かしやすい身体部位を見つけ、入力しやすい位置にスイッチを設置(=固定)すること」だと思っています。

そういう意味でとても貴重な動画なので、「YouTubeに動画を公開しませんか」と香苗さんに相談したところ、快諾していただきましたので、タイトルを付けてYouTubeに公開させていただきました。

動画では、Qスイッチを貼ったJelly Bean Switch(グーズネック式アームで固定)にマイケルさんが左手で入力します。

すると、PowerLinkに繋いだブレンダー(=ジューサー)が作動して、ジュースができあがるという仕組み=Simple Technologyです。
PowerLinkとブレンダー
これは、家庭におけるマイケルさんの役割であり、社会参加の一環なのです!

「自分がデキルことで自分が属する社会に貢献すること。これが障害者・児の社会参加の形なのだ。」と1999年に訪米した際に出会った特別支援教育に関わる研究者や教育者が口々に話してくれたことです。

どんな形で社会参加していくかについて、マイケルさんの事例を通して考えてみませんか?
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このブログでも度々紹介してきた福岡県在住の廣田琉花さん(福岡県立某特別支援学校に在籍)が、春休み期間を利用して素敵なことをやっています。

琉花さんは、日常の会話はレッツ・チャットPPSスイッチで使い、学習にはPPSスイッチ「できiPad2。」を利用してiPadをスイッチコントロールで操作したり、WindowsパソコンとTobii Eye Tracker 4Cで視線入力したり…と、ICT・ATをバリバリ使いこなしている小学生です。
181208廣田琉花さんが視線入力で描いた「すいか」
2017年12月...その琉花さんに妹が生まれました。
妹が可愛くて可愛くてしょうがない琉花さん...

その妹がハイハイをするようになると、ママが家事などで目を話した隙に部屋の中を動き回って危ない場面も!
そんな時には、琉花さんがPPSスイッチに入力してレッツ・チャットでブザーを鳴らしてママを呼ぶなど、しっかりお姉さんとしての役割を果たしています。

最近は一人で立って、ママやお姉ちゃん(琉花さん)の所へ歩いて行ったり、オモチャの所に行くそうです。
そこで、なんとか妹と一緒に遊んだりあやしてあげたいと考えた琉花さんとママ!

得意のICTを活用することを思い立ちました(^o^)/
琉花さんはPPSスイッチに左手指で入力することができますので、そのスイッチ入力を活かすというアイディアです!

準備したのは、乾電池で動く犬のオモチャとMabeeeとiPadと「できiPad2。」の4点。
iPadには、Mabeeeを制御するためのアプリMabeee - コントロールがインストールされています。

琉花さんは左手指の僅かな動きに反応するPPSスイッチに入力し、「できiPad2。」を経由してスイッチコントロールのレシピ機能を利用してMabeee - コントロールを制御して犬のオモチャを動かすという仕掛けです。

妹のために犬のオモチャを動かしてあげている様子をご覧ください(^^)

Assistive Technologyを活用して、家庭の中での役割(姉として妹の面倒を見る)を担う琉花さん...
ママと一緒に取り組む次のワザは何でしょうかね?
とても楽しみです(*^ ^*)
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アメリカ西部時間の2019年3月16日(土)、LAエリアに住む障害児の親の会JSPACCの主催による「障害のある子どもたちへのAssistive Technology 活用」に関するセミナーを終えた後、JSPACC(=Japanese Speaking Parents Association of Children with Challenges)の元会長である山田香苗さんが我々をご自宅に招待してくださいました。

山田さんのご自宅があるのは、全米大学フットボールの華と謳われるRose Bowlが開催されるPasadena!

山田さん宅に到着すると、野良クジャクが我々を出迎えてくれました。
IMG_1755
野良クジャクとSam
家の庭先や道路には、たくさんのクジャクが!
残念ながら羽根を広げている姿を見ることはできませんでしたが…
笑顔で歓迎してくれるマイケル
さて、山田さん宅に入ると香苗さんのご子息マイケルさんが満面の笑みで迎えてくれました。


このYouTube動画は香苗さんがプロデュースされたもので、「Augmentative and Alternative CommunicationやAssistive Technologyの活用は障害児・者の暮らしや教育に欠かせないものです。したがって、障害児・者の親・家族や教育者・保育者・療育者には是非知ってもらいたい。」という思いで製作されたそうです。

マイケルさんは自分のデキル動きで入力することが可能なスイッチ(写真の左手の位置にグーズネック式固定具で固定されています)を使って、乾電池で動くオモチャ等の装置や家電品をON/OFFするというSimple Technologyを暮らしの中で活用しておられます。
自分の楽しみもクリエイトしておられますし、家庭の中での役割も担っておられます。
ライトを点けるマイケル
我々がお邪魔した時には、LITTLE Step-by-Step Communicatorを使って「Welcome to my house. My name is Michael. Nice meeting to you.」と挨拶してくださいました。
そして、香苗さんのiPhoneから流れるお気に入りの曲に合わせてミラーボール型ライトを点けて歓迎してくれました。

今回のアメリカ訪問では、視線入力やiPadの活用がテーマのセミナーや相談が多かったのですが、マイケルさんが紹介してくれたSimpleTechnologyは「重度の肢体不自由のある人たちが、家庭や社会の中で役割を担う」上で利用しやすいテクノロジーだと思います。

本ブログでもSimple Technologyというカテゴリを作っていますので、よかったら検索してご覧ください。
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