ここ2年ほどの講演ネタは、【iPad/iPhoneの活用】と【Windowsパソコン用ローコスト視線入力装置の活用】が多いのですが、必ず質問されることがあります。
それは、「iPadで視線入力できないんですか?」ということ!
視線入力(男子)
それに対するSamの答えは...


視線入力したいということは、たぶん目で見つめた位置をタップしたり、見続けることでスワイプしたり、といったことを想定しておられますよね。
つまり、パソコンのマウスポインターを視線で動かすようなイメージかと...

Windows OSもAndroid OSもマウスを繋いでマウスポインターを動かすことができますが、iOSはマウスを繋ぐことができません。
iPadの最大の弱点はマウスが使えないことです。

Windows OSにはAndroid OSを載っけるためのエミュレーターソフトというものが公開されていますので、Windowsパソコン上でAndroidアプリを動かすことができます(すべてではありませんが)。

つまり、Windowsパソコンに取り付けたローコスト視線入力装置Tobii Eye Tracker 4Cを使えば、Androidアプリを視線入力で使うことができるようになるわけです。

iOSで人気のアプリのいくつかはAndroid版もありますので、「iPadで使えそうなアプリを視線入力でやりたいなぁ」と思う場合、そのいくつかは実現できると思いますよ。

iOSでFace Trackingできるアプリはありますし(日本語環境では実用的ではありませんが)、Android OSやWindows OSやmacOSではFace Trackingできるアプリや装置があります。

今のテクノロジーから考えると、iOSで視線入力できるようになる可能性はあると思います。

ご存知の方も多いと思いますが、iOSデバイスはJailbreakという裏ワザを使えばマウスが使えるようになるのですが、AppleはJailbreakしたiOSデバイスの修理や交換には応じませんし、Jailbreakするというのは一般ユーザーにとってハードルが高すぎます。
では、iOSで視線入力はできないのか?

そんな折、驚きのニュースが先週Web上で飛び交いました。
そのニュースとは「iPhoneで視線入力ができるようになるらしい」という内容です。
今秋(2018年の秋)リリースされるiOS12から採用されるARKit 2には、ユーザーの視線を認識する「Gaze Tracking」技術があるというのです。
Gaze TrackingによるiPhone Xの操作方法を公開したのは、WWDC Student ScholarのMatt Mossさん。
自身のTwitterで紹介している動画は、「視線でボタンを選択し、ウィンクでボタンをタップする」という、まさに視線入力!!!
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https://twitter.com/thefuturematt/status/1004821303486906369
iPhone Xで視線入力
今後、Appleの動向から目が離せませんね。