2019年夏巡業の第5弾は、8月1日(木曜日)福岡県立直方特別支援学校の肢体不自由教育部門担当職員向けの研修会です。

福岡県立直方特別支援学校は、福岡県立直方聾学校と福岡県立直方養護学校という二つの学校を統合すると同時に、肢体不自由教育部門を併設して、新しい特別支援学校として平成27年度に開校した学校だそうです。
開校5年目となる2019年度の幼児児童生徒数は、幼稚部11名、小学部105名、中学部50名、高等部157名の計323名で、教職員数は237名というマンモス校です。

上記のように肢体不自由教育部門は新設されたために、ICTの活用については不十分な面があるということで、その基本的な考え方や実際の操作について教えてほしいという依頼があり伺いました。

ということで、研修会のタイトルは「肢体不自由教育における ICT の活用について」とさせていただきました。

準備した機材は、以下のとおりです。
①iPadとi+Padタッチャースイッチヘルパー・ワンショットフィルムケーススイッチの14セット
②視線入力用固定具miyasukuスタンドを含む視線入力セット
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直方特別支援学校研修会の機材02
直方特別支援学校研修会の機材01
前半は、肢体不自由児が抱えている学習上または生活上の困難さについて動画で紹介するとともに、その困難さを軽減するためにICTをどのように活用すればよいかについてお話しさせていただきました。

後半は、14のグループに分かれてiPadの活用に関する以下の演習を行いました。


① 配布したiPadにインストールしているDropTalkの使い方と一部の設定方法とコンテンツの作り方

② DropTalkアプリとスイッチコントロール用インターフェイスHook+2を利用して、アクセシビリティ機能【スイッチコントロール】の使い方

③ 知育アプリを利用してi+Padタッチャースイッチヘルパー・ワンショットの使い方

④ アクセシビリティ機能【Assistive Touch】でカスタムジェスチャーを作って、外部スイッチ入力(i+Padタッチャースイッチヘルパー・ワンショットを利用)だけで知育アプリを操作

⑤ アクセシビリティ機能【アクセスガイド】の使い方

最後に、視線入力のデモとリクライニング型車いすを利用している子どもさんへのフィッティング方法について紹介しました。

参加者全員が十分に体験できる時間はとれませんでしたが、それでも「こんな使い方があるんだ」「これなら◯◯さんが使えそう」といった声が聞かれましたので、それなりの成果はあったように思います。

夏巡業第6弾は、8月7日(水)の徳島県立鴨島支援学校での職員向け研修会です。