肢体不自由があるために画面のタップが困難な人たちがiPadに入力する際、何らかのインターフェイスに接続したアクセシビリティスイッチに入力することで必要なジェスチャを実行することができるようになります。
そのアクセシビリティ機能は、スイッチコントロールやAssistive Touchです。
なかでも、i+PadタッチャーをiPadの画面に貼り付けてAssistive TouchをONにすれば、得意な動作に反応するアクセシビリティスイッチに入力するだけでタップ操作やボリュームの上げ下げ、スクリーンショットの撮影といった予め用意されているジェスチャ以外にもスワイプやグルグル線を描くなど任意のジェスチャを作って作動させることが可能になります。
i+Padタッチャー
最上位メニューをカスタマイズ
iOSのアクセシビリティ【Assistive Touch】でグルグル線を描くためのカスタムジェスチャを作る方法

iPadOS13からマウスサポート機能が追加され、パソコン用のマウスでiPadのジェスチャ操作ができるようになりました。
これまで特別支援学校などで使っていたi+Padタッチャーの代わりにΦ3.5mmモノラルミニジャックを取り付けて改造したマウスを用意すれば、支援者の操作がずいぶん楽になります。
完成した改造マウスたち
外部スイッチが接続可能なマウス
ところが、スワイプ操作やグルグル線などを描くためのカスタムジェスチャをマウスとアクセシビリティスイッチの組み合わせで連続して操作しようとするとうまくいきません。
i+Padタッチャーとアクセシビリティスイッチの組み合わせであればカスタムジェスチャの連続操作はできるのですが...
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Assistive Touchのカスタムジェスチャの連続操作機能がiPadOS13.5/iOS13.5で復活!

そんな折、いつもお世話になっている帝京大学の金森 克浩さんがブログ記事iPadのアクセシビリティAssistive Touchの動作は手でタップするのとマウスで操作するのでは違いがあるをFacebookに投稿されたところ、マジカルトイボックスメンバーの谷本 式慶さんが「解決策がありますよ」というコメントを以下のように書いてくださいました。


AssistiveTouchで操作したいカスタムジェスチャを作成しておきます。
設定→AssistiveTouch→デバイス→ペアリング済みマウス→追加のボタンをカスタマイズ→ボタン1→カスタムジェスチャを選択するとできます。
ボタン1→新規ジェスチャを作成 と表示があれば、カスタムジェスチャををあらかじめ作成する必要はありません。
設定している様子
さっそく試してみたらサクサクと連続操作できるじゃありませんか!
というわけで、その設定方法を撮影してYouTubeにアップしました。
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iPadに接続したマウスとアクセシビリティスイッチへの入力でAssistive Touchのカスタムジェスチャを連続して作動させる工夫〜ロングバージョン20210331_01#0560

iPadに接続したマウスとアクセシビリティスイッチへの入力でAssistive Touchのカスタムジェスチャを連続して作動させる工夫〜ショートバージョン20210331_02#0561

ロングバージョンはマウスサポートについても解説していて長いので(6分30秒)、「設定方法だけ知りたい」という方は2分44秒のショートバージョンをご覧ください。

これで、マウス操作の煩わしさから解放されると良いなぁ。
この設定方法と動画については、金森 克浩さんがブログ記事【問題解決しました】iPadのアクセシビリティAssistive Touchの動作は手でタップするのとマウスで操作するのでは違いがあるでも紹介しておられます。

あらためて谷本 式慶さんの見識の深さに脱帽するとともに、この場を借りて感謝申し上げます。