2021年11月から体験会を含め、療育に視線入力の活用を始めた一般社団法人リブ・ライフさんでは、デイサービス等の利用者が日常的に活用できるようにと、Windows11ノートパソコン、Tobii Technology社製視線追跡装置Tobii Eye Tracker 5、I・Oデータ社製23.8インチディスプレイ、株式会社ユニコーンmiyasukuスタンドを導入!
そのセットアップをオンラインでサポートしてきましたが、2022年5月27日(金曜日)、久しぶりに現地に出向いてサポートしてきました。
リブライフみなみ
今回のサポート内容は、デイサービスを利用している小学生(いずれも久留米市内にある特別支援学校に在籍)と保護者に視線入力を利用した活動の体験と参観をしてもらうことと、活用する上でのコツをスタッフに伝えることの2点です。
ついでに、新しくアプリをインストールして、その使い方もスタッフに説明してきました。
当日は、他の児童発達支援事業所のスタッフやデイサービスを利用している子どもたちが在籍している特別支援学校の教員も来所されましたので、ちょっとした研修会モードになりました。
EyeMoT Sensoryで遊ぶ小学2年生
いわゆる重度・重複障害と評価・診断されがちな子どもたちの中には、手指がほとんど動かせないけれどテレビ画面には興味を示す子どもがいます。
アクセシビリティスイッチやタブレット端末への入力は難しいけれど、比較的楽に目を動かせる場合、Windowsパソコンのマウスポインターを動かしてアプリを操作する視線入力は有効なことがあります。
ただし、その成否を決めるのが視線追跡装置とユーザーの目との位置関係です。
視線追跡装置を内蔵したデバイスは高額なため簡単に入手できませんが、ディスプレイに貼って使うタイプの視線追跡装置はゲーム用であればAmazonで34,000円程度(金額は2022年5月30日の情報です)で購入可能です。
Tobii Eye Tracker 5本体と同梱品
その視線追跡装置を貼ったディスプレイをどうやって固定するかが成功のカギとなります。
それを可能にしてくれるのが、株式会社ユニコーンさんが開発販売しているmiyasukuスタンドなどの固定具です。
miyasukuスタンド
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miyasukuスタンドに外付けディスプレイを取り付けた状態
ディスプレイの角度を調整する金具
miyasukuスタンドには、上写真のようにディスプレイの角度を調整する金具がありますので、上下左右の角度を自在に変更することができます。
スタンドそのものを上下に動かすことができますので、スタンドの調整方法と視線の合わせ方さえ覚えればスムースに活用できるようになります。

視線の合わせ方は、Tobii Eye Tracker 5であればTobii Ghost Softwareでバブルを表示させると分かりやすくなります。
視線の位置を表示するバブル
視線追跡装置Tobii Eye Tracker 5の使用時に視線の動きをトレースするバブルを表示するためのTobii Ghost Softwareをインストールする方法20200730_#0491(YouTube動画へ)

当日、参加された子どもたちの特別支援学校にも、昨年度、視線追跡装置が教育委員会から配備されたそうですが、残念なことに専用のWindowsパソコンや外付けディスプレイ、スタンドは配備されていないとのこと...
当日、来所された教員が勤務先の事務方や教育委員会に働きかけて導入してもらえるようになると良いですね。