Samが特命教授を務めている熊本高等専門学校では、KOSEN-ATの活動の一環として、地域の障害者・児のe-AT活用をサポートするという社会実装に取り組んでいます。
その一環として、2023年6月7日(水曜日)熊本県内にあるA小学校からの依頼でe-AT活用に関するコンサルテーションに行ってきました。
対象は、今年4月に入学した1年生の女子Bさんです。
国指定の難病による重度の肢体不自由があり、2年前に痙攣重積を起こして入院して治療。
それまでできていたことがほとんどできなくなったそうです。
家族も含めて周囲の人が分かるBさんの動作が、目を開けて動かすこと!
↑ ↑ ↑
着ている服の色を2枚のカード(みどり・あか)から視線で選んでいるBさん
調子が良い時などは、かなり大きく目を開くことができますが、長続きしません。
因果関係の理解を図るために入力しやすいと思われるフレキシブルスイッチを使ってライトを点ける様子を見せてもらいました。
ポータブルスプリングバランサーのように腕を支える工夫をしておられます。
※ママさん手作りだそうです
担任のC先生からは「本人の力を感じようとしていますが、なかなか本人の力が伝わってきません。ライトが点くとじ〜っと見ますので、嫌いな活動ではないと思っています。でも、どうしても私が入力してしまいます。なんとか本人の力だけで入力できるようになりませんか?」また、同席されたママさんからは「以前、視線入力の体験会があって、これならできるんじゃないかと思って購入しました。学校の学習に使ってもらえるとイイと思って持ち込んでいるのですが、自宅でも学校でも(視線追跡装置が)視線をなかなか検知してくれないのです。」という話を聞かせてもらいました。
そこで、視線入力を設定する様子を見せてもらうことに...
日常生活用具の給付制度で入手されたというアシスタンド3には15.6インチのWindows10ノートPCが取り付けられていて、ゲーム用のローコスト視線追跡装置Tobii Eye Tracker 4Cがディスプレイの下ベゼルに貼ってありました。
「視線入力している様子を見せてね」とBさんが寝ているベッドの上にアシスタンド3を移動させていると、ノートPCのベゼルからTobii Eye Tracker 4Cがポロリと外れてしまいました!
「Tobii Eye Tracker 4Cをディスプレイの下に貼るための鉄製プレートの粘着力が弱くなっていて、すぐに外れてしまうのです」とママさん。
強力な粘着力のある両面テープを使って貼ることをオススメして、とりあえず養生テープで固定してから、視線を捉えるためのコツをお伝えすることにしました。
① 視線入力するためにTobiiドライバでディスプレイを設定する方法
② 視線を認識するためのキャリブレーションを設定する方法
③ 視線を捉えているかどうかが分かるGaze Traceを起動してバブルを表示する
眼球の位置を表示する画面の見方とバブル表示する方法をお伝えした時点で、コツが分かっていただけたようです。
なお、上記の設定方法を解説した動画はコチラでご覧いただけます。
↓ ↓ ↓
ゲーム用視線追跡装置Tobii Eye Tracker 4Cで視線入力を始めるための設定20190723_01#0387(YouTube動画へ)
また、伊藤 史人さんの研究室で開発されたEyeMoT Positionを使って、姿勢と視線追跡装置の位置関係を確認する方法もお伝えしました。
↑ ↑ ↑
EyeMoT Positionで視線の状態を確認する画面(左右位置、距離、高さ、角度=傾き)をチェックすることができます)
ノートPCの位置をいろいろと変えてみましたが、なかなかBさんの視線を拾うことはできませんでした。
Bさんの目が大きく開かない時には伏し目がちに見てしまうことが要因として考えられます。
使っているノートPCはクラムシェル型なので、本体部分がBさんの膝に当たって適切な位置に下げられません。
他の方法として、外付けディスプレイにすることが考えられますが、アシスタンド3がノートPC用プレートなので別途VESA用ジグが必要になります。
ん〜、どうしたもんかなぁ...
また、アクセシビリティスイッチについても検討する必要がありますし...
まだ訪問しないといけないことを確認してA小学校を後にしました。
その日の夜、C先生から「試しにこんな工夫をしてみました」というメッセージが写真つきで届きました!
なんと、アシスタンド3のノートPC用プレートに学校で使っていないディスプレイを取り付けておられるではないですか!
ノートPCからポロポロ外れていた鉄製プレートに粘着性の強い両面テープを付けてディスプレイに貼ってみたたとのこと。
安全に注意して使えば、これならイケそうです!
さらにさらに、その翌日の夕方C先生から「なんとか視線を拾うことができましたので、EyeMoT Sensoryの《おえかき》で絵を描いてもらいました」という小躍りしたようなメッセージ付きで画像が届きました!
次回の訪問が楽しみです。
その一環として、2023年6月7日(水曜日)熊本県内にあるA小学校からの依頼でe-AT活用に関するコンサルテーションに行ってきました。
対象は、今年4月に入学した1年生の女子Bさんです。
国指定の難病による重度の肢体不自由があり、2年前に痙攣重積を起こして入院して治療。
それまでできていたことがほとんどできなくなったそうです。
家族も含めて周囲の人が分かるBさんの動作が、目を開けて動かすこと!
↑ ↑ ↑
着ている服の色を2枚のカード(みどり・あか)から視線で選んでいるBさん
調子が良い時などは、かなり大きく目を開くことができますが、長続きしません。
因果関係の理解を図るために入力しやすいと思われるフレキシブルスイッチを使ってライトを点ける様子を見せてもらいました。
ポータブルスプリングバランサーのように腕を支える工夫をしておられます。
※ママさん手作りだそうです
担任のC先生からは「本人の力を感じようとしていますが、なかなか本人の力が伝わってきません。ライトが点くとじ〜っと見ますので、嫌いな活動ではないと思っています。でも、どうしても私が入力してしまいます。なんとか本人の力だけで入力できるようになりませんか?」また、同席されたママさんからは「以前、視線入力の体験会があって、これならできるんじゃないかと思って購入しました。学校の学習に使ってもらえるとイイと思って持ち込んでいるのですが、自宅でも学校でも(視線追跡装置が)視線をなかなか検知してくれないのです。」という話を聞かせてもらいました。
そこで、視線入力を設定する様子を見せてもらうことに...
日常生活用具の給付制度で入手されたというアシスタンド3には15.6インチのWindows10ノートPCが取り付けられていて、ゲーム用のローコスト視線追跡装置Tobii Eye Tracker 4Cがディスプレイの下ベゼルに貼ってありました。
「視線入力している様子を見せてね」とBさんが寝ているベッドの上にアシスタンド3を移動させていると、ノートPCのベゼルからTobii Eye Tracker 4Cがポロリと外れてしまいました!
「Tobii Eye Tracker 4Cをディスプレイの下に貼るための鉄製プレートの粘着力が弱くなっていて、すぐに外れてしまうのです」とママさん。
強力な粘着力のある両面テープを使って貼ることをオススメして、とりあえず養生テープで固定してから、視線を捉えるためのコツをお伝えすることにしました。
① 視線入力するためにTobiiドライバでディスプレイを設定する方法
② 視線を認識するためのキャリブレーションを設定する方法
③ 視線を捉えているかどうかが分かるGaze Traceを起動してバブルを表示する
眼球の位置を表示する画面の見方とバブル表示する方法をお伝えした時点で、コツが分かっていただけたようです。
なお、上記の設定方法を解説した動画はコチラでご覧いただけます。
↓ ↓ ↓
ゲーム用視線追跡装置Tobii Eye Tracker 4Cで視線入力を始めるための設定20190723_01#0387(YouTube動画へ)
また、伊藤 史人さんの研究室で開発されたEyeMoT Positionを使って、姿勢と視線追跡装置の位置関係を確認する方法もお伝えしました。
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EyeMoT Positionで視線の状態を確認する画面(左右位置、距離、高さ、角度=傾き)をチェックすることができます)
ノートPCの位置をいろいろと変えてみましたが、なかなかBさんの視線を拾うことはできませんでした。
Bさんの目が大きく開かない時には伏し目がちに見てしまうことが要因として考えられます。
使っているノートPCはクラムシェル型なので、本体部分がBさんの膝に当たって適切な位置に下げられません。
他の方法として、外付けディスプレイにすることが考えられますが、アシスタンド3がノートPC用プレートなので別途VESA用ジグが必要になります。
ん〜、どうしたもんかなぁ...
また、アクセシビリティスイッチについても検討する必要がありますし...
まだ訪問しないといけないことを確認してA小学校を後にしました。
その日の夜、C先生から「試しにこんな工夫をしてみました」というメッセージが写真つきで届きました!
なんと、アシスタンド3のノートPC用プレートに学校で使っていないディスプレイを取り付けておられるではないですか!
ノートPCからポロポロ外れていた鉄製プレートに粘着性の強い両面テープを付けてディスプレイに貼ってみたたとのこと。
安全に注意して使えば、これならイケそうです!
さらにさらに、その翌日の夕方C先生から「なんとか視線を拾うことができましたので、EyeMoT Sensoryの《おえかき》で絵を描いてもらいました」という小躍りしたようなメッセージ付きで画像が届きました!
次回の訪問が楽しみです。
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