2023年11月14日(火曜日)は、佐賀県佐賀市にある医療的ケア児者対応の重心型デイサービス&日中一時支援事業所にこっと(nicotto)さんにおける11月1回目のe-AT活用のサポート日でした。
nicotto外観
いつもNintendo Switchや視線入力で遊んでいる利用者がお休みだったので、スタッフさんからの相談に応えるようにしました。
にこっと(nicotto)さんでは、12月に利用者家族を招いてクリスマス会をするそうです。
その時にハンドベルを利用者(=子どもたち)が鳴らしてクリスマスソングを演奏したい...とのこと
ハンドベル
このタイプのハンドベルは上の小さなキャップを叩いて鳴らす仕様です。
ハンドベルを鳴らす
その際、キャップを叩くことが難しい子どもたちにe-ATを活用して鳴らすことはできないかという相談です。
子どもが得意な動きに反応するアクセシビリティスイッチやEyeMoTボックスを利用した視線入力によってアームワンダで物理的にキャップを叩くことはできますが、アームワンダを入手するのが難しい...
アームワンダ
そこで、スタッフが鳴らしたハンドベルの音を録画しておいて、iPad版Keynoteアプリでその動画をスイッチコントロールのレシピ機能で再生する方法を提案し、そのコンテンツを作る方法をレクチャーしました。
まずは、iPadにアクセシビリティスイッチ入力ができるようにスイッチ改造BluetoothマウスをiPadにペアリング!
スイッチ改造BTマウスをiPadにペアリング
マウスに接続したアクセシビリティスイッチで動画が再生できるかどうかをチェック
動画をスイッチで再生
続いて、Keynoteのスライドに動画を貼り付けてコンテンツを作成します。
1枚目のスライドはスイッチコントロールのレシピ機能をONにするとアクセシビリティスイッチ入力で動画が再生できます。
ところが、2枚目以降のスライドに移動するとアクセシビリティスイッチ入力だけでは動画が再生されずに次のスライドにいどうしてしまうのです。
【スライドのトランジションを遅らせる】と【動画の再生をスライド間でOFF】というちょっとした裏技が必要になりますので、その方法をレクチャーしました。
コンテンツ作り01
コンテンツ作り02
まずは、【スライドのトランジションを遅らせる】という手順を紹介します。
 ↓ ↓ ↓
①動画を貼り付けたスライドをタップして、表示されるメニューの中にある「トランジション」をタップします。
トランジションを選ぶ
②画面下に表示される【トランジションを追加】をタップします。
トランジション追加
③画面下に表示されるトランジションメニューの中から【自動】を選んでタップします。
自動をタップ
④《自動》というウィンドウが表示されますので、『遅れ』の水色スライダを右側にドラッグして3.00秒に設定します。
※ベルを鳴らしている動画は約3秒だったので、トランジションの遅れは3.00秒に変更しました
トランジション遅れを3秒に
⑤トランジションの遅れを3.00秒に変更した後、『変更』をタップします。
変更をタップ
続いて、【動画の再生をスライド間でOFF】にする手順を紹介します。
 ↓ ↓ ↓
①スライドに貼り付けた動画オブジェクトをタップした後、右上の刷毛アイコンをタップします。
動画オブジェクトの刷毛アイコンをタップ
②画面右上に表示されるオブジェクトの変更メニューの中から《スライド間で再生》の青色ボタンをタップしてONからOFFに変更します。
オブジェクトの変更メニュー
③《スライド間で再生》のボタンが青色からグレー色に変わればOKです。
スライド間で再生OFF
あとは、左側のスライド一覧に表示される1枚目のスライドを複製していけばOK。
スライドを複製
複数枚同じスライドができれば演奏しやすいと思います。
複製完了
対象の子どもたちが来所された際に試してもらうことになっています。
その結果を聞くのが楽しみです。