2024年8月6日のブログやっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん④〜ATOM S3を利用したBluetoothスイッチ・インターフェイスの続編です。
過日、山ねこ工作室さんのところに「教室の中で手を挙げたいけれど肢体不自由のため手を挙げることも大きな声でアピールしたくてもできない子どもが、担当教師を含めた周囲の人に気づいてもらうための支援機器は無いだろうか」という相談が寄せられたそうです。
周囲のクラスメートが気づいた時には「◯◯くんが意見あるみたいです」って代わりに言ってくれるそうですが、いつでも気づいてもらえるわけではありませんし、本人も気兼ねしてしまうのでは?
と思った山ねこ工作室さんが開発したのがピンポンブザーを活用することでした。
ピンポンブザー
テレビのクイズ番組などで出てくるアレです!
このピンポンブザーの◯印が描かれた板をモーターで起き上がらせるために、その子が得意な動作に反応するアクセシビリティスイッチ入力で動かせるようにしたのが、ピンポンVOCAです。
ピンポンVOCA表面
試してもらっているうちに、教室の中では静かに手を挙げないといけない場面もありますので、「ピンポン」という音をOFFにする必要もあることが分かったそうです。
そこで、ピンポンと鳴るモードと無音のモードを付けられたそうです。
何度もユーザーさんとやり取りしているうちに、ピンポン音とは別に本人がしゃべりたい言葉を出す機能があると良いことも分かり、VOCAモードが追加されました。
ピンポンVOCA機能切替スイッチ
ピンポンVOCA裏面
そういう経緯で完成したのが現行機のピンポンVOCAだそうです。
ピンポンVOCA取説01
ピンポンVOCA取説02
ピンポンVOCA取説03
ピンポンVOCA取説04
どういう使い方をするのかがわかる動画を作ってみました。
 ↓ ↓ ↓
山ねこ工作室さんが開発されたピンポンVOCAを3つのモードで使い分けてみる20240805_#0910(YouTube動画へ)

初めて見た時、「なぜ3つのモードがあるのだろう?」と思ったのですが、開発秘話を聞くうちに合点がいきました!
「肢体不自由当事者のためのe-AT機器の開発」がモットーの山ねこ工作室さんならではの開発ですねぇ。
そのために本体の中は複雑な回路になっています。
ピンポンVOCA内部構造
やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん!