肢体不自由の程度が重度だと評価されている子どもたちでも、「指をほんのわずか動かせる」とか「頭を動かせる」と「言葉を話すことはできないけれど声を出すことはできる」といったように、デキルことはあるはずです。
2018年5月8日のブログSimple Technology①〜乾電池で作動するオモチャを外付けスイッチでON/OFFする方法で紹介したように、肢体不自由の程度が重度な子どもたちが、今デキルことを活かして活動に参加する手段の一つにSimple Technologyがあります。
こころリソースブック出版会から出版していただいた【デキルことを活かすシンプル・テクノロジー〜重い障害をもつ子供たちの遊び・学習活動への100のヒント〜】という本の冒頭に以下のことを書かせていただきました。


Simple Technology
は、障害があるために受動的だった子どもたちが能動的に活動するための環境を提供してくれます。
自分自身の力で遊ぶことができるようになった子どもたちは、自ら作り出す喜びや成就感・満足感を味わうと同時に「自分にもデキルソ」という自信を持つようになってきます。

また、今
まで「この子にはデキナイよ」とあきらめていた活動がSimple Technology を利用して可能になってきますと、周囲の人々が変わってきます。
「すごいじゃないか」と褒めるようになるだけでなく、「この子はデキルんだ」というようにその子の持っている潜在的な能力を認めるようになってきます。

さらに、子どもが
Simple Technologyを利用して家庭や学校の中でお手伝いをするようになると、周囲の人から「ありがとう」「助かったよ」「もう一度頼むよ」 といった言葉をかけられることになります。

褒められる・認められる・依頼される・感謝されると、人は誰しも喜びを感じ「もう一度やってみたいな」「次も頑張るぞ」という意欲が湧いてくるものです。

それは、どんなに障害の重い子どもであっても同じではないでしょうか。

したがって、能動的にオモチャ等
 に関わって遊んだり、毎日責任を持って何らかの役割を担えることは、障害のある子どもたちの意欲を育てる上でたいへん重要なことだと思います。 
子どもが得意な動きに反応するスイッチやセンサーを乾電池で動くタイプのオモチャにBDアダプターを接続するだけで、そのオモチャを動かして(ON/OFFして)遊べるようになる工夫がSimple Technologyです。
コンセントの電源で動く家電品を
ON/OFFすることも可能です(その方法については、コチラをご覧ください)。

ところが、子どもが好きなオモチャの中には乾電池で動くタイプのものでない場合があります。

そんな時、ちょっとした工夫で電動化できることを薩摩の工場長うえもんこと坂上茂さんから教えてもらいました。
電動化したレインボースティック

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https://youtu.be/dOV4b-DsV2c

坂上さんの動画を参考に、100円均一ショップで入手した乾電池式扇風機にレインボースティックを取り付けて外付けスイッチでON/OFFできるオモチャを作ってみました。
そのプチ電動化したレインボースティックを動かしている子ども(小学3年生)の様子をYouTubeにアップしました。
プチ電動化したレインボースティックを動かす
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https://youtu.be/gNue2Ch34m4

動画に映っている子どもは、
キラキラ光るモノが大好きなんです。
そんな彼の楽しみが一つ増えたようで、何度もフィンガースイッチに入力して遊んでいます(^^)
が使っているフィンガースイッチの工作キットはコチラから入手することができます。
フィンガースイッチ完成品
 ↓ ↓ ↓
http://escor.co.jp/products/products_item_E_kit_finger_switch.html